相続した空き家の解体を考えはじめたとき、補助金の金額より先に「自分が申請できるのかどうか」で止まる方が多いと感じています。建物の状態だけでなく、名義や手続きの順番でも迷いやすいテーマです。
地域情報メディア『こられ高岡』でエリアを担当しているライターのしゅうです。高岡市内の住まいに関する制度は、年度ごとに条件が変わることもあるので、わたし自身もできるだけ公式の情報をあたるようにしています。
この記事では、高岡市の空き家解体補助制度の見方、対象になりやすい建物の考え方、相続や名義が絡むときに止まりやすい場面、補助金以外に確認しておきたい点を順に整理しています。
高岡市の空き家解体補助制度を見るとき
高岡市には、空き家の解体に使える補助制度が複数あります。代表的なのが「たかおか空き家除却支援事業」と「老朽危険空き家除却支援事業」の二本立てです。
二つは対象の考え方がやや違うので、自分の建物がどちらに当てはまるかを先に確認しておくと動きやすいです。窓口は同じ建築政策課なので、迷ったらまず電話一本で確認できます。
対象になりやすい建物の見方
「たかおか空き家除却支援事業」では、昭和56年5月以前に着工された一戸建て住宅が基本の対象です。いわゆる旧耐震基準の建物であることが条件の一つになっています。
店舗と住宅の併用物件は、居住部分が床面積の過半を超えている場合に限り対象になります。全体像は公式ページか窓口で確認する価値があります。
危険家屋かどうかで変わる見方
「老朽危険空き家除却支援事業」は、老朽化の程度が一定以上と判断された木造住宅が対象です。こちらは市職員による事前調査が必ず必要になるので、申請前に現地確認の予約を取る流れになります。
危険度の判定は市が独自に行います。見た目が相当傷んでいても、判定の結果によっては対象外になることもあるので、自己判断で進めないほうが安心です。
相続や名義で止まりやすい場面
申請できる人は「空き家の所有者」または「法定相続人」、あるいは所有者等から委任を受けた人です。相続が未完了でも法定相続人として申請できる場合があります。
迷いやすいのが、共有名義や未登記のケースです。共有名義の場合は他の共有者の同意が必要になる可能性がありますし、未登記の建物は着工年の確認が難しくなることもある。
抵当権が設定されている建物は、権利者の同意書が必要になります。このあたりは事前に司法書士や市の窓口に相談しておくと、手続きが後でつまずきにくいです。
解体前に見ておきたい書類と手順
申請は必ず着工前に行う必要があります。工事が始まった後では受け付けてもらえません。わたしも制度を調べていて、ここが特に大事なポイントだと感じました。
建築政策課(高岡市役所本庁6階)か空き家活用推進協議会に電話し、対象かどうかを確認します。
登記事項証明書、戸籍謄本(相続の場合)、納税証明書、施工業者の見積書などを用意します。
書類が整ったら窓口へ提出します。工事開始後の申請は受け付けてもらえません。
着工年を確認できる書類(検査済証・登記事項証明書など)は、早めに手元に集めておくと後が楽です。
見積もりを取るときに外せない費用
補助の対象は「対象建物の除却工事費」で、敷地内の工作物・樹木・動産等もすべて除却することが条件になっています。建物だけ壊せばよいわけではないので注意が必要です。
- 建物本体の解体費用
- 基礎・ブロック等の撤去費用
- 廃材の運搬・処分費用
- 樹木・残置物の処分費用
複数の業者から見積もりを取るとき、内訳の書き方が業者によって違うことがあります。補助対象の経費に含まれるかどうかは窓口で確認しておくと、後で金額がずれにくいです。
解体後の土地と税金の変化
建物が建っている土地は「住宅用地特例」により固定資産税が軽減されています。解体して更地にすると、この特例が外れて税額が上がる仕組みです。
補助金で解体費用の一部をカバーできても、翌年以降の固定資産税が増える可能性があります。解体だけ見て進めると、トータルの負担感が想定と違ってくることも。
跡地をどう使うか(売却・賃貸・空き地情報バンク登録など)は、解体前に大まかに決めておくと判断しやすいです。高岡市の制度では、空き家・空き地情報バンクへの登録で補助額に加算がつく場合もあります。
公式情報の確認先はここです
制度の内容や受付状況は年度ごとに変わることがあります。補助額・対象条件・受付件数は、申請前に必ず公式で確認してください。
- 高岡市建築政策課
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高岡市役所本庁6階。電話0766-30-7291(補助申請の窓口)
- 高岡市空き家活用推進協議会
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高岡商工ビル9階。電話0766-25-0021。第1・第3金曜13時~16時に相談会あり。
協議会では弁護士相談会が併設される日もあるので、相続や名義の問題が絡む場合はそのタイミングで相談するのも一つの手です。
進めてから気づきやすい失敗パターン
よく聞くのが、「業者に声をかけた後で補助金の存在を知った」というケースです。着工前申請が前提なので、業者選びより先に補助の確認を入れる順番が現実的です。

業者の話を聞く前に、市の窓口に一度電話を入れておくと安心ですよ
納税証明書が取れない状況(市町村税の滞納)は対象外になります。申請書類を集め始める前に、この点だけは先に確認しておくと手間が省けます。
こんなケースは進みにくい場合があります
以下のような状況は、補助申請の前に整理が必要になることがあります。
- 相続登記が済んでいない
- 共有名義で一部の同意が取れない
- 抵当権者の同意書が用意できない
- 他の補助金をすでに受けている
「すぐには動けないけれど、いずれ解体したい」という段階でも、先に相談だけしておく方法があります。協議会は毎週月曜から金曜まで電話相談を受け付けています。
近隣への配慮で見落としやすい点
解体工事の前には、隣家への事前挨拶と振動・粉じん対策の確認が一般的です。業者任せにせず、着工前に自分でも近所に一声かけておくと後々の関係が変わります。
解体中に隣の塀や植栽に影響が出るケースも稀にあります。着工前の写真記録は、万が一のトラブル確認のためにも手元に残しておく価値があります。
迷っている方に今日できる小さな一歩
「まず何をすればいいか分からない」という方には、今日できることが一つあります。建物の登記事項証明書を手元に出してみるか、建築政策課に電話して「たかおか空き家除却支援事業の対象かどうか聞きたい」と一言伝えてみてください。
わたし自身、制度の情報を調べていて一番感じたのは、「動きやすいかどうかは最初の一本の電話で変わる」ということです。補助金の金額より、自分のケースが対象になるかどうかを早めに確認するほうが、その後の迷いが減ると思っています。
管理の負担が少し軽くなる道筋が見えるだけで、気持ちの余裕が変わることがあります。今週末に登記事項証明書を探すだけでも十分な一歩です。この記事が、その小さな動き出しの手がかりになったらうれしいです。












