電気自動車への買い替えを考えていて、補助金の話になったとたん「国の制度、県の制度、市の制度……どれがどう違うの」と迷いが増した方は多いと思います。購入前に見ておきたい条件が複数あり、しかも契約や登録のタイミングで確認できることが変わってくるのも、分かりにくさを増やしている部分です。
高岡市在住のエリアライター、しゅうです。地域情報メディア『こられ高岡』で、暮らしに関わるお金や制度の話を書いています。このテーマも、まず公式の一次情報を確認した上で、どこから手をつければ迷いが少なくなるかという順番でまとめました。
この記事では、国・県・市それぞれの制度の見方、申請前に確認しておきたいタイミングの話、充電設備との関係まで順を追って整理しています。
高岡市で最初に見ておきたい制度の入り口
高岡市でEV購入を考えたとき、補助制度の窓口は大きく三つに分かれています。国の制度、富山県の制度、そして高岡市独自の制度です。いきなり金額から調べると混乱しやすいので、まず「どこが何を出しているか」という構造を先に確認するのがわたしの順番です。
制度によって対象者・対象車種・申請窓口がそれぞれ異なります。一つの補助が使えても、別の補助の条件を満たしていないケースもあるため、全体像を把握してから詳細を確認する動き方が合っています。
国と県と市で制度の内容が変わる理由
国の制度はCEV補助金(クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)と呼ばれ、2026年現在は令和7年度補正版として継続しています。BEV(電気自動車)の場合、上限額が最大130万円に増額されており、PHEVも最大85万円が上限となっています。申請窓口は一般社団法人次世代自動車振興センターで、オンライン申請が基本です。
富山県の上乗せ補助(令和7年度富山県EV導入支援事業費補助金)は、国のCEV補助金を受けたEVに対して、さらに1台あたり定額5万円を補助する制度です。県の補助単体では申請できず、必ず国の補助金との併用が前提になっている点は見落とされやすいところです。
高岡市については、車両購入費に対する市独自の補助制度は現時点で確認されていません。ただし充電設備に関する補助(後述)は別に設けられており、車と設備をまとめて検討する方には関係してきます。各制度の内容や受付状況は変更されることがあるため、最新情報は高岡市・富山県・次世代自動車振興センターの各公式サイトで確認してください。
補助対象になりやすい車と外れるケース
CEV補助金の対象は、基本的に新車の自家用車です。中古車は対象外で、事業用として登録する車両も条件が異なります。補助額は車種やグレードによって変わるため、「このモデルがいくら出るか」は次世代自動車振興センターのサイトで車種ごとに確認する必要があります。
見落としやすいのが、普通のハイブリッド車(HEV)は対象外という点です。外部から充電できるプラグインハイブリッド(PHEV)は対象になりますが、通常のハイブリッドは補助の範囲に入りません。購入前に販売店へ「この車種はCEV補助金の対象ですか」と確認しておくと安心です。
申請前後のタイミングで見落としやすいこと
CEV補助金は、車の購入・登録・代金全額支払いが完了した後に申請する制度です。「購入前に申請して補助金を受け取ってから買う」という流れにはなりません。補助金は後日振り込まれる仕組みで、一時的に全額を支払った後で申請するのが基本の流れです。
申請の期限は原則として初度登録から1か月以内です。これを過ぎると申請できなくなる場合があります。登録後は早めに動くのが無理のない進め方です。
また、富山県の上乗せ補助には事前申込みが必要だった年度もあり、申請の手順が国とは異なる場合があります。各制度の手続きの順番は、申請前に必ず公式情報を確認することが前提になります。
購入前に販売店へ聞いておきたいこと
わたしが気になるのは、販売店によって補助金の説明の細かさが違う点です。補助金があることは話してくれても、「申請者は誰か」「リース契約の場合どうなるか」まで具体的に確認できないままになっているケースを聞くことがあります。
- この車種はCEV補助金の対象か
- 補助金の申請者は誰になるか
- リース・割賦の場合の条件の違い
- 補助金はいつ、どこへ振り込まれるか
- 県の上乗せ補助と国の補助を併用できるか
聞いておくと安心です。特にリース契約の場合、以前は販売店が申請を代行していましたが、現在は契約者本人での申請が必要になっています。これを購入後に知ると手続きで焦ることになるので、先に確認しておく価値があります。
自宅充電設備と補助の関係について
高岡市では、自宅や事業所にEV充電設備(200V普通充電器・急速充電器)を設置する場合に、設備費・工事費合計の1/2以内、最大15万円を補助する制度があります。車両本体とは別の制度で、窓口は高岡市の環境部門になります。
充電器の設置を同時に考えている方は、車の補助と充電設備の補助を別々に確認する必要があります。申請の時期や条件がそれぞれ異なるため、まとめて同じ窓口に聞けないケースもあります。
なお市内の公共施設にも充電器が増えています。市役所本庁舎(急速)、伏木コミュニティセンター(普通)など複数の施設で利用できるため、自宅への設置を急がなくてもしばらく様子を見られる環境は整ってきている印象です。
予算終了と受付期間でよくある勘違い
CEV補助金も富山県の上乗せ補助も、いずれも予算上限に達し次第終了します。受付期間の終了日より前に予算が尽きることがあるため、「期間内だから大丈夫」とは言い切れない制度です。
購入を決めてから補助金を調べると、受付終了後だったというケースも起きています。気になる時期が来たら、その時点での受付状況を公式サイトで確認しておくのがわたしの考えです。

補助金がある前提で話を進めると、終了後に焦ることがあります
高岡市の車の使い方とEVの相性
高岡市は車での移動が中心の街で、日常の買い物や通院、仕事の移動も車を使うことが多い環境です。EVの航続距離は車種によって大きく異なり、普通充電器での充電時間も車種で変わります。
1日の走行距離が短め(30〜50km程度)であれば夜間の自宅充電だけで賄える車種もありますが、長距離移動が多い方や自宅に充電設備を設置しにくい集合住宅の方は、購入前に使い方と車種の相性を確認しておくと後で迷いにくいと感じています。
公式情報の確認先はここを押さえておく
- 国のCEV補助金
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一般社団法人次世代自動車振興センター(cev-pc.or.jp)が窓口。対象車種・補助額・申請方法はここで確認します。
- 富山県の上乗せ補助
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富山県環境政策課が窓口。国補助との併用要件・申請手順は富山県公式サイトで確認します。
- 高岡市の充電設備補助
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高岡市脱炭素推進課(電話:0766-20-1663)が窓口。設置条件・補助上限額はここで確認します。
それぞれ窓口が異なるため、一度に全部聞ける窓口はありません。わたし自身も「まとめてひとつで解決」と思って動いて、「それは別の窓口です」と言われた経験がありますから、制度ごとに確認先を分けて動くほうが無駄がありません。
申請でよくある失敗と向かないケース
よくある失敗をまとめると、申請期限(登録から1か月)を過ぎてしまうケース、補助金が出る前提で購入判断を進めて予算終了後だったケース、リース契約で申請方法が変わっていることを知らなかったケースがあります。
次世代自動車振興センターのサイトで、検討している車種がCEV補助金の対象かを確認します。
補助の受付が続いているかを確認した上で、販売店へ申請者・手続きの流れを確認します。
国の補助との併用要件・申請の手順を富山県公式サイトで確認します。
自宅への充電器設置を考えている場合は、高岡市の充電設備補助の条件も別途確認します。
また、内燃機関車(ガソリン車など)からの乗り換えが前提の制度もあり、EVからEVへの乗り換えは対象外になるケースがあります(富山県の上乗せ補助がこれにあたります)。現在EVに乗っている方が再度EVに乗り換える場合は、対象条件の確認が特に必要です。
今日からでも動けることを一つだけ
補助金の話は「よく調べてから」と思うと、後回しになりがちです。でも今日できることは案外シンプルで、次世代自動車振興センターのサイトで検討中の車種が対象かどうかを調べてみるだけでも、かなり情報が整理されます。
補助金の有無が決め手になるより、使える可能性があるなら手続きを知っておく、という順番のほうが後で気持ちが楽になると感じています。制度は変わりますし、予算も終わることがあります。購入のタイミングが来たときに「確認の仕方だけは知っていた」という状態は、大きな差になるんですよね。
週末に少し時間が取れたら、三つの確認先(国・県・市)をメモに書いておくだけでも、いざというときに動きやすくなります。そのメモが次のステップへの入り口になったら、うれしいです。参考にしてみてくださいね。












